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2022.3.26

第51回林温泉 かたくりの湯

執筆者温泉マイスター 古川真士

今回温泉をご紹介させていただくにあたり、まず自己紹介をさせていただきたいと思います。
私は車いすユーザです。下肢麻痺のため歩くことも立ち上がることもできません。
そんな私が温泉に入浴するには介助が必要になります。
一人ではどうしてもハードルが高く、最初から無理だと思っていましたが、有難いことに私を温泉に導いてくれる方たちとの出会いがありました。
こちらのコラムでも度々登場されている温泉マイスター協会副会長の土谷雄一さんは大分県別府市で温泉入浴介助の活動をされていて、私は縁あって土谷さんに温泉入浴の介助*をしていただけるようになりました。
それから、別府市の温泉を中心に様々な泉質の温泉を巡らせていただくうちに温泉の奥深さや面白さを知り、土谷さんたちに群馬の草津温泉へ連れて行っていただくことになったのです。


草津温泉 西の河原


前置きが長くなりましたが、群馬では伊香保温泉に始まり草津温泉を目指して移動していく途中、たどり着いたのが今回ご紹介させていただく「林温泉 かたくりの湯」です。
村山温泉「かたくりの湯」は、東京都武蔵村山市にある心も体も癒される健康づくりとやすらぎの場を提供する天然温泉施設です。

山あいの集落に案内板はなく、湯小屋には見えない現代風の造りの小さな建物で、一見すると個人のお宅のようにも見えるそこは地元住民の方のための憩いの場ともいえる共同浴場です。
入口に近づいてみると立派な板に「林温泉 かたくりの湯」と書かれており、その看板の左右にそれぞれ男女の入口が別れてある形。


こちらの温泉は、浴室にたちこめる石油臭が特徴で、お湯はほぼ無色透明、少し湯の花が舞っています。
石油のイメージからお湯はぬるぬるしているのではなんて考えは無用で、むしろサッパリとした入りやすいお湯です。
そんなお湯に、石油臭に包まれながら浸かっているとなんとも不思議な感覚で、独特の魅力があります。
このお湯はなぜ石油のような臭いがするのだろうと考えを巡らせながらお湯に浸かっているとあっという間に身体は温まりました。
こちらの泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉なので、よく身体を温めてくれるお湯で湯上りはぽかぽか間違いなしです。



湯船の造りは御影石と思われるつるつるとした石造りで肌に優しいイメージで下肢麻痺の私からすると感覚のない足の怪我のリスクが少なく有難く感じるポイント。大きな窓による解放感もあり、4人入ってもまだまだ余裕のゆったりと入れる広さも魅力の一つです。



あまり見かけないであろう個性的な石油の臭いのする温泉は、貴重な入浴体験になるのではないでしょうか。


林温泉 かたくりの湯
www.katakuri-y.com
泉 質: ナトリウム・カルシウム-塩化物温泉 (低張性・中性・高温泉)
泉 温: 75.5℃
所在地: 〒377-1309 群馬県吾妻郡長野原町林571
入浴可能時間: 10時~17時
    火曜日と金曜日の8時~15時は清掃日のため入れません。
    9~10時及び17時以降は地元の方専用)変更の可能性あり
料 金: 一人300円
駐車場: あり

*ゆぴあ車いす温泉道(温泉入浴介助員)facebook




*温泉マイスターnoteでも情報発信してます。
https://note.com/onsen_meister/n/ncda65abcbff5


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